妊活を頑張るのをやめた「桃太郎」の母親と夫の愛

こんにちは、ヘレンです。


美しくも深い宝塚の世界へ
あなたをいざなう

「宝塚ヘレン劇場」へ

ようこそ



今日は、ヘレンが書く
物語シリーズです。


今回の物語は「桃太郎」。


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1.妊活に疲れたヘレン


最近まで私は
「妊活」を頑張っていました。


あー、今月もダメだった。


毎月、生理が来るたびに
「ダメな自分」
を突き付けられているようで

本当に疲れてきました。


妊活でイライラしている私を見て、
夫もイライラしているようで、


家の中にイヤな雰囲気が
ただようこともしばしば。



私は、もう妊活を頑張るのを
やめることにしました。



そんな時、ふと、思いました。



桃太郎って本当に
桃から生まれたのかな?


実は高齢出産で
生まれたんじゃないかな。


だから、


「昔々、あるところに
おじいさんとおばあさんがいました」

で始まっているんじゃないかな。



だとしたら、
きっと妊活を頑張っていたに違いない




そう思うと、

桃太郎の母親の辛かった想いが
痛いほど伝わってきました。


その気持ちを伝えたいと思い、
物語を書きました。




桃太郎のモデルとなったのは
吉備津彦命(きびつひこのみこと)。


その母親である、
倭国香媛(やまとのくにかひめ)

から名前を借りて、


桃太郎の母の名前を
「かひ」
としました。



これは、むかしむかしの話です。



2.頑張りすぎた妊活と桃太郎


昔々、あるところに、
子供のいない夫婦がいました。


その夫婦は子供がいないことに
長い間、ずっと悩んでいました。


妻の名前は「かひ」



2-1.栗


ある時、夫婦の隣の家で
子供が生まれました。


「かひ」は隣の家に
飛んでいきました。


お祝いの言葉もそこそこに
尋ねました。


「子供を授かった秘訣を
教えてください!」



隣の家の妻は答えました。



夫と[一緒に]山で栗を拾ったのです。

その栗を焼いて[一緒に]食べたら、
子供を授かりました。


秘訣は、栗ですよ。



「かひ」は喜び、
次の日、山に栗を拾いに行きました。


たくさんの栗を拾い、
焼いて食べました。


次の日も「かひ」は
山に栗を拾いに行きました。


毎日、夫婦は栗を食べました。


「かひ」は毎日、
山に栗拾いに行きました。


そのうち、山の栗を拾いつくし、
栗は無くなってしまいました。


それでも「かひ」は
朝から晩まで、
夢中で栗を探しました。


川に洗濯に行く時間がなく、
夫婦の服はとても汚くなりました。


夫は「かひ」に言いました。

「栗拾いはもうやめて、
川に洗濯に行ってくれないか。

服が汚くて、体中がかゆいんだ。」


「かひ」は夫に言いました。


「栗を食べないと
子供を授かれないのよ!」


おとなしい夫は、
何も言い返しませんでした。



2-2.滝行(たきぎょう)


ある時、隣の隣の家で
子供が生まれました。


「かひ」は隣の隣の家に
飛んでいきました。


お祝いの言葉もそこそこに
尋ねました。


「子供を授かった秘訣を
教えてください!」


隣の隣の家の妻は答えました。



夫と[一緒に]

滝行(たきぎょう)
をしたからです。


秘訣は滝行です。


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「かひ」は喜び、
次の日、山奥に行き、

滝行をしました。


その次の日も
滝行をしました。


そのまた次の日も
滝行をしました。



夫は心配して言いました。

「風邪を引いてしまうから
滝行はもうやめてくれ」


「かひ」は夫に言いました。



「子供が授かれないのは
努力が足りないからよ。


まだ滝行が足りないのよ。
私は明日も滝に行くわ!」



おとなしい夫は、
何も言い返しませんでした。



2-3.桃


ある時、隣村のある家で
子供が生まれました。


「かひ」は隣村の家に
飛んでいきました。


お祝いの言葉もそこそこに
尋ねました。


「子供を授かった秘訣を
教えてください!」



隣村の家の妻は答えました。



夫が貴重な桃を
買ってきてくれたのです。

その桃を、
夫と[一緒に]食べたからです。


秘訣は桃です。



「かひ」は困りました。


桃は非常に高価なので、
簡単には手に入りません。



そこで、「かひ」は
毎晩、夜なべをして
「わらじ」を作りました。


街に売りに行って、
桃を買うためです。


「かひ」は毎晩、夜なべをして
わらじを作りました。



寝不足と疲労で体調が悪い中、

「かひ」は街に
わらじを売りに行きました。



そのお金で、大きな桃を買い、
家に持って帰りました。



しかし、「かひ」は
睡眠不足と疲労で
家に着いた途端、倒れてしましました。



夫は、とても心配して、
貴重な米でお粥を作り、

「かひ」に食べさせようとしました。


しかし、「かひ」はそれを断り、


買ってきた桃にかぶりつきます。


衰弱した身体で、
必死に桃を食べ続けます。



いつもはおとなしく妻の
言うことを聞いている夫ですが、


妻の身体が心配で、
黙っていることができません。



夫は大声で言いました。


「桃はもう、ええ!

桃はもう食べんでええんじゃ!」


そう言って夫は、

泣きながら妻を
抱きしめました。



「かひ」は大切なことに
やっと、気が付きました。



大事なのは、
栗や滝行や桃ではなかった。


隣の夫婦も
隣の隣の夫婦も
隣村の夫婦も



夫婦で[一緒に]
人生を楽しんでいるのに、


私はいつも
[一人で]やろうとしていた。



私は夫の愛に
なぜ気づかなかったのだろう。



私は、愛する夫と[一緒に]
この人生を生きていく!


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そして、
桃を食べるのをやめて、


言いました。



「私が間違っとった。

ありがとう
ありがとう」



2-4.桃から生まれた桃太郎


それから十月十日、
元気な男の子が生まれました。



桃が、大切なことに
気づかせてくれたので


夫婦はその男の子に

「桃太郎」


と名付けました。




ヘレンが書く「桃太郎」でした。


最後までお付き合いいただき、
ありがとうございました。



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